まさおの手記

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【薬剤師】疑義照会の時に心がけていること5選

まさおです。

 

プロフィールを見ていただいたらわかる通り、私はとある病院で薬剤師をしています。

薬剤師の業務の中で重要なのが疑義照会です。

第二十四条 薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによつて調剤してはならない。

引用元:厚生労働省ホームページ

引用元URL:https://www.mhlw.go.jp/web/t_docdataId=81001000&dataType=0&pageNo=1

薬剤師法には上記の記載があります。つまり、交付された処方箋に不備がないか、薬剤の相互作用は問題ないか、投与量は適切か、等を確認し問題があれば処方医に問い合わせをしなければなりません。

 

さて、この疑義照会ですが非常にストレスが強い業務であると感じています。面と向かって不備を指摘することになるので言い方ひとつで相手が嫌な気分になる可能性が高く、慎重な発言が求められるでしょう。形式的な不備については薬剤師が処方を修正できる権限があればよいのですが、現実はそうもいかないので結局問い合わせするハメになり、医師薬剤師共にイライラの原因となります。薬剤師になってからというもの、疑義照会のストレスを少しでも軽減する方法を日々模索しているところです。

 

この記事では普段筆者が心がけている病院薬剤師として疑義照会する時の対応を紹介します。

※薬局勤務時の疑義照会については経験がないため割愛します。

 

1,  とりあえずカルテの診察記録を見る

医師の診察記録に処方の方針が書かれていることが多いと思います。筆者の場合、「この処方は本当に良いのだろうか」と疑問に感じたら医師記録を見てから判断します。見た結果薬学的に問題が無く、処方意図が明確であるといった場合は問い合わせはしません。明らかな不備がある、何も書かれていない、どちらとも解釈できる書き方をされていたら遠慮なく疑義照会します。

 

2, 処方医の手術予定や外来予定を確認し、電話できそうな時間を見つける

医師への疑義照会は大半が電話ですることになると思います。しかし医師は外来、手術、救急対応等があるので、すぐに電話に出られる状況ではないことが多いでしょう。

筆者が勤務している病院の場合、その日の外来予定表、手術予定表が見れるので極力空いた時間を狙って電話します。

 

※外来中の場合は診察室に事務の方がいると思うので電話できそうか一度確認し、無理そうなら後で折り返し連絡するよう依頼するのがよいです。形式的な疑義照会はこの作戦が有効です。

※手術中の場合は難しい。カルテを見れる状況ではないのでできるだけ状況を詳しく説明し、医師が「はい」か「いいえ」で応答できるように持っていくのがベターです。ただし問い合わせ内容によってはできないので注意。

※筆者が薬剤師になりたての頃、外来診察中に大した要件ではない電話をしてしまい怒られたことがあります。

 

ただし、急変時対応や薬剤関係で重大な問題が発生した場合はスケジュール関係なしに電話します。

 

3, 代案を用意する

(NG例)

薬剤師「先生、Aさんに今回××が処方されたんですけど、△△と併用すると××の作用が強くなりすぎることがあるので併用禁忌になっています。」

医師「なるほど。当院の在庫で投与できそうな薬って他にありますか?」

薬剤師「え・・?」

医師「え・・?」

 

上の例のように疑義照会をしたのはいいものの代案を用意していなくて気まずくなるのは避けたいですよね。最悪怒られて終わります。

疑義照会するときは自分の意見を持ってから臨むようにします。

 

(OKな例)

薬剤師「先生、Aさんに今回××が処方されたんですけど、△△と併用すると××の作用が強くなりすぎることがあるので併用禁忌になっています。」

医師「なるほど。当院の在庫で投与できそうな薬って他にありますか?」

薬剤師「〇〇だったら作用に影響は少なく使用可能であると考えます。」

医師「わかりました。〇〇に変更します。」

※薬剤名はあえて伏字にしています。

 

4, ミスを責めるような口調で話さない

もはや常識レベルな気がしますが一応紹介。

最初に述べたように疑義照会は面と向かって相手に不備を指摘する業務になります。

あからさまにミスを指摘するような言い方をしたら相手が不愉快になるでしょう。

 

(NG例)

処方:ロキソプロフェン錠60mg 1回10錠

薬剤師「先生、ロキソプロフェンの1回量が多いんですけどどうなってるんですか?(威圧)」

医師「お、おう。すいません間違えてました。」

 

上の例ではやや威圧的な口調で部長が部下を叱るような言い方をしています。まあ、実際のところこれくらい言ってやりたい不備もありますがそこはグッとこらえます。

 

(OKな例)

薬剤師「先生、ロキソプロフェンの1回量が10錠になっているのですが。(普通の口調)」

医師「あっ、すみません。1回1錠の間違いです。修正します。」

 

言い方が難しいですが、過度にへりくだらずに失礼のない口調で話すようにしています。

 

ただし、誰に対しても横柄な態度をとる医師については持ち上げるような口調で電話した方が不快な気分をしなくて済む場合が多いです。

 

5, 医師との関係は良好に保つ

これも常識レベルですが紹介します。そもそも電話しやすい真柄に持っていけば疑義照会しやすくなるでしょう。普段から直接会話しておき、良い印象を与えておけば電話してもトラブルになりにくいのではないでしょうか。

筆者は病棟業務時に顔と名前を覚えてもらえるよう、積極的に医師と会話するようにしています。

 

 

以上です。殴り書きのようになってしまいましたが、大体これだけやったら大きな問題は無いでしょう。

疑義照会はやりがいがある分、電話でのやり取りが中心となるのでストレスが溜まりやすい業務です。ですが薬剤師をやるうえでは避けることができない業務なので自分なりの工夫を見出して乗り越えましょう。ストレスでどうにもならないと思ったら転職も考慮しましょう。

(もう少し薬剤師の権限が強ければやりやすくなると思うのですが・・・。)